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そろそろ仕事を辞めたい

”あと3年で仕事を辞めたい”と何年も前から思い続けている男の日記

大人の階段登る

日記

「年齢は顔に出る」と言われるが、私の顔にも今までの人生がにじみ出ているのだろうか。大して苦労をした感覚はないが、振り返れば大病もしたし、少額だが借金もあったし、4年留年による世代ズレが起き同世代が回りに居ない孤独感もあった。それなりの経験をしたつもりなので、それがちゃんと顔に反映されていると嬉しい。

その一方で、若い頃からおっさんに見られてきた。小学生の時には子供料金で電車に乗ると毎回止められ、中学生の時には親の使いでタバコや酒を買いに行っても何も言われずに、20代の頃には取引先に上長と間違われた。30代の頃から少しずつ見た目と実年齢のギャップが少なくなってきたと感じできて、これからは実年齢より若く見える時代が来るものだと思っていた。しかし若く見えるのは人生経験が乏しいと思われるのであれば複雑である。

見た目はともかく、中身はしっかりと大人になっておきたい。街を歩いてもマナーやルールが守れない年配の人もおり、とても”大人”であるとは言い難い人間が多い。

そのあたりは私はきっちりしている。信号は守るし、相手に対して無作法な事はしないようにしている。後はちょっとした仕草で”大人”を磨き上げていきたい。

池波正太郎の「大人の作法」という本は、大人の所作振る舞いについて書かれている。社会人にとって参考になることも多いだろう。

そこでこんな記述がある。「ビールは、一口ずつグラスに注いで飲むのが良い」。

ビールは、ジョッキに入れっぱなしにしていると、炭酸が抜けるし温くなるので美味しくない。ジョッキではなく瓶で持ってきてもらって、一口で飲む量だけ注いで飲むことでいつまでも美味しく楽しむ事ができる。こういう本質的な事を知っていてこそ大人だ。というわけだ。

私はビールは飲まないが、炭酸飲料は飲むので気持ちがわかるので実践してみた。

炭酸飲料を一口ずつ飲むようにしてみたが、これが大変美味い。炭酸が抜ける間もなく飲むので実に理にかなっている。

そこで気がついたのが、一口ずつ飲むのに通常の大きさのコップでは大きすぎる。そこで小さめのコップを探したところ、知り合いから貰って使っていない江戸切子のコップが見つかった。割るともったいないので観賞用として置いていたが、やっと出番がきた感じである。私が大人になるまで待っていてくれたのだろう。

江戸切子のグラスに炭酸飲料を一口分入れる。非常に綺麗である。数秒眺めた後に一気にあおる。美味い。炭酸飲料を飲むという行為が、一気に贅沢なものになった気がする。

”大人”として少し階段を登れた気がする。